薬剤師部会 会員の皆様へ

 中国武漢を皮切りに世界中に広がったCOVID-19の拡大により、今まで経験したことのないパンデミックの渦中にあり、私たち医療従事者に課せられた使命も非常に大きいものがあります。医療機関においても、重症病床の逼迫、感染対策など厳しい状況の中で、薬剤師部会の皆様におかれましては、医薬品の安全な供給機能を維持し、最適な薬物療法を提供するという薬剤師の使命を果たされていることと思います。皆様とともにこの難局を乗り越え、さらなる活動を行えますことを願っております。
 2021年4月1日現在、JSPENの会員数は22,276名、うち薬剤師会員数は4,185名であり、薬剤師のますますの活躍が期待されているところです。私たち薬剤師の栄養療法への関わりは拡大しており、『栄養管理における薬剤師の活動指針2018』では、
 ①静脈・経腸栄養における処方支援
 ②静脈・経腸栄養における適正使用の推進
 ③病棟薬剤業務および在宅医療における栄養管理
の3本柱に
 ④栄養管理を基盤とした地域連携
 ⑤地域連携のための情報共有
が加わりました。
 病院医療においては薬剤師の病棟常駐配置が進んでおり、内服薬中心の服薬指導から、注射薬・輸液をも含めた総合的な薬学的管理すなわち薬物治療の個人別ケアに取り組んでいく必要があります。また、保険薬局においては、在宅医療の充実に向け、在宅患者の栄養療法へ参加する機会が増えています。「病院完結型」から「地域完結型」医療への転換が加速度的に進められる中で、高度急性期病院、急性期病院、回復期病院、慢性期病院や在宅等において、シームレスな栄養療法の継続が求められており、病院間や保険薬局、介護施設との連携による『地域における多職種協働マネジメント』が極めて重要です。病院内のNSTから保険薬局での外来・在宅支援へと、患者の暮らしにつなぐ薬剤師連携が大きな力を発揮すると確信しております。
 薬剤師部会では、最善の栄養療法の向上のために、年次学術集会での「薬剤師部会企画パネルディスカッション」や各種セミナーの開催、学会誌での情報発信により、薬剤師の新たな業務展開に関するノウハウを共有し、地域医療を支えるキーパーソンとしての薬剤師の役割について、皆様としっかり議論を深め事業を進めていきたいと思っております。
部会の皆様にはJSPENを盛り上げていただけます様、引き続きのご支援ご協力の程、よろしくお願いいたします。

2021年5月吉日
薬剤師部会 部会長 室井延之
神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部長